★グレーな気持ちに包まれるコメディ…フランス映画です
原題は『Dans la maison 』(家の中)ですが、邦題はひねってます
『危険なプロット』(2013年公開)
邦題も悪くないです(仏人的に褒めてる表現)
★ジェルマン(ファブリス・ルキーニ)は、作家になる夢を諦め、
高校の仏語教師として退屈な日々を送っていました
新学期を迎えたばかりのある日、
生徒達に「土日の出来事」を作文するように宿題を出しましたが、
ほとんどは呆れるほどプアな内容ばかりで妻に愚痴っています
ただ一人クロード(エルンスト・ウンハウワー)
という生徒の作文には強く惹かれるものがあり、
なぜか最後に“続く”と書かれていました
その文章に魅力を感じたジェルマンは彼に個人レッスンを始め、
クロードは友人の家庭を覗き見るような物語を書き続けます
いつしかジェルマンは、“続き”を読まずにいられなくなっていました
★小説を読んでいる人の頭の中を見てるような表現が面白く、
引き込まれるように見ていましたが、
後半に向かうにつれて「危うさ」を感じてきます
★ジェルマンがクロードに読ませるため本を貸すシーンで、
フランス文学では有名な物語『ボヴァリー夫人』がまた出てきました
風紀紊乱(ふうきびんらん)の罪に問われた作品らしいですが、
名作と評価され映画にもなってます
以前記事にした映画『タイピスト!』の中でも
この小説を早打ち練習するエピソードがありました
★ハリウッド映画とは違う趣があり、
フランス映画は一味違うな〜と思わせる一本でした
笑えない「幸せな破滅」の物語